一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | -



スペインに入って3日目、ゲルニカの次に(ゲルニカについてはまた別の機会に)訪れたのはビルバオのグッゲンハイム。数キロはなれた高速道路の上からも確認できるほどの巨大でクレイジーな意匠。珍しく高速の乗り降りもスムーズで、一度も迷うことなく到着した。


チケットと交換で手首にパスが巻かれ、その日の内ならば何度でも再入場できるようになっている。外観のインパクトに負けないくらいの現代美術が並ぶ館内。内部空間は完全に常識の範疇を越えたスケールで、その中心にリチャード・セラの巨大な彫刻(というよりもはや建築)が鎮座している。


パティオのようなベランダのような不思議な空間で一人スケッチをしていると、一組のカップルがドアを開けて入ってきた。さりげなく近寄ってきて、スケッチをチラチラ見る。スケッチの最中に覗かれることはしょっちゅうだったので、最初は気にもしていなかったけれど、どうも様子がおかしい。そーっと気づかれないように彼らのほうを向くと、女のスカートに手が入っている。目が会うと男女共にニッコリ、驚いてこっちも何故かニッコリ。不思議な異国間コミュニケーション。


立ち去ることの出来る雰囲気でもなかったのでひたすら紙とにらめっこしていると、しばらくしてどこかへ行ってしまった。見せてくれるのはまんざらでもないけれど、自分達の性癖にわざわざ俺を巻きこまなくても…。なんだかびっくりしているうちに日が暮れてしまった。




サマータイムなので日が完全に沈むのは9時過ぎで、ホテルに着くのはいつも日付が変わってから。日記をつけたり話したりもするわけで、当然睡眠時間が短くなる。平均睡眠時間は3〜4時間。何かにつけて揉める面子だったのでほとんど眠れない日もあった。しかし今日はそんなことも言ってられない。前日割り振られた部屋が明らかに使用人の部屋で客用でなかったとしても、今日ばかりは眠いなんていえない。グッゲンハイムジャズが待っているのだ。


昼に買ったチケットを見せると、7ユーロほどチャージするだけで最高の演奏が見られる。この日が本当に待ち遠しかった。その日のビルバオはちょうど祭りで、夜になるとグッゲンハイムの向こうから花火が上がりだした。受付が始まる11時まで、ライトアップされたグッゲンハイムとそれを彩る火をぼんやり眺める。時間の感覚はどんどん緩くなり、疲れを感じない細胞はどんどん加速してゆく。今日は祭りなのだ。

               (つづく)

| すペいん | 19:23 | comments(0) | trackbacks(0)
| - | 19:23 | - | -
COMMENT
TRACKBACK
この記事のトラックバックURL
ハロー 時々文章書きたくなって、ブログしてます。暇だったらよろしくー
CATEGORIES
SELECTED ENTRIES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
LINKS
LIFE STRIPE
OTHERS